【440Hz】音楽とアートと時々文化

音楽、アート、文化について気ままに書きます。

【ミュージカル】歌って踊れる役者たち③:餅は餅屋、歌は歌い手

前回の記事は歌に焦点を当てて作品を紹介しました。

 

とはいえ、役者にとっては演技だけでなく歌って踊るとなるとなかなかの難易度。

現代におけるアイドルや声優のように、マルチな才能が求められていた訳です。

 

とはいえ舞台と違って編集が効くのが映画。

 

言葉と歌声の分業制

映画界の名女優の一人でもあるオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)もミュージカルに出演しています。

あんな完璧とまで思えるオードリー・ヘップバーンも実は歌はあまり上手ではありませんでした。

 

当時のミュージカル映画界では、役者に代わって歌だけをアテレコするのが割と普通でした。

こちらの動画は、歌専門のアテレコとオードリーの地声を交互に比較する動画。

 

マイ・フェア・レディ(My Fair Lady):Show Me

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分かりやすく歌唱力に差が聞き取れますね。

 

このアテレコをやっているのは、当時歌のアテレコでは超大御所のマーニ・ニクソン(Marni Nixon)という女性です。

実はあの作品も??というくらい数々の名作に歌声を提供していて、歌のアテレコという分野で有名になりました。

 

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ディズニー映画なんかでも台詞と歌の声が違う人だったり、長所で補い合う分業制と思えば理に適った制作方法と言えます。

ただ同時に、やっぱり役者側は歌が上手くないことについて、歌い手はスポットライトを浴びないということについて、コンプレックスを感じることもあったのかなと想像してしまいます。

 

とは言え、オードリー・ヘップバーンも名作「ティファニーで朝食を」では地声でそのまま歌ってます。

 

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アテレコの中でも実力を認められたマーニ・ニクソンや、女優として歌声も使われるようになったオードリー・ヘップバーンのように、ある程度の実績をつくれば活躍の幅が広がるのだなと思いました。

 

次回は、リメイクなどで何度も現代に蘇ったミュージカル作品を紹介したいと思います。