【ギター】レスポールの名を継ぐ音
昨日は、ロックの日ということで同日が誕生日のレス・ポール氏について書きました。
じゃあ、その名前がつくレスポールってどんなギターなの?
普段聴いてる音楽も、よっぽどの楽器好きじゃない限りどのギターが使われてるかまで意識しない人がほとんどだと思います。
レスポールギターの誕生
当時ホロウボディギターが主流だった時代に、ピックアップとスピーカーを通した時に無駄な振動を押さえるために、レス・ポール氏はソリッドボディギターを自作していました。
ギブソン社は最初にレス・ポール氏の発明を受けた時は売れるはずがないと商品化に至りませんでしたが、後にフェンダー社のテレキャスターなどをはじめとしたソリッドボディギターの人気を受けて後発ながらソリッドボディギターの量産を行います。
それでも最初は個体が重たいこともあり売れ行きは伸びず、一時生産中止となります。
後に、ジェフ・ベックやジミー・ペイジなどによって使われることもあり、人気を獲得したレスポールは再び生産されるようになります。
このレスポールモデルは、スタンダード、カスタム、スタジオなどと様々なアレンジモデルが誕生し、アーティストシグネチャーモデルも製作されます。
楽器を知るなら試し弾き
とは言え、自分も「レスポール」ってどんなギター?って聞かれたら、一言で表すのは難しいですし、そもそも楽器なので音なくしては伝わらないなとも思います。
レス・ポール氏の誕生日を狙ったかのような見事なタイミングで分かりやすい動画を見つけたので紹介します。
ギター良く分からない人でも、楽器好きなマニアでも、音を聴くとイメージ湧きますね。
レッド・ツェッペリンのフレーズで比較してくれてるのも嬉しいですが、それにしてもこれだけ本数あると段々分からなくなりますね。笑
ギターという楽器の歴史に興味がある人は、過去に書いた記事を読んでみてください。
【ロックの日】発明家でもあるレス・ポール氏の誕生日
今日は6月9日ということで、ロックの日!
そして、ギターの機種にも名前がついたレス・ポール氏の誕生日でもあります。
今もご存命であれば105回目の誕生日となりますね。
発明家レス・ポール
レス・ポールと言えばギタリストとしてだけでなく、様々なイノベーションを起こした発明家としても有名です。
ハーモニカとギターを同時に演奏できるハーモニカスタンドや、当時は空洞なロウボディのギターが主流だった中では珍しいソリッドボディ(現代のギブソン社によるレスポールの原型)などを自作します。
他にも、リバーブ、エコー、逆再生、多重録音などを使った演奏で、今では当たり前となっているエフェクトなどもレス・ポールがパイオニアとして実験的に積極的に試していました。
今では重ね録りに使うルーパーも、ギターに装着するタイプのPaulverizerとして製作していました。
それをステージパフォーマンスで用いる様子は、技術者だけでなくやはりエンターテイナー精神が伺えますね。
Les Paul: The Paulverizer
ソリッドボディギターは売れるはずがないと相手にされなかったレス・ポールも、後には永遠に名を残すギターの形を世に残した訳です。
周囲の反対に負けず、理想を追い求める探究心を教えてくれるレス・ポール氏に改めて感謝ですね。
【ゲーム音楽】ビット音楽の発展⑥:ミュージシャンに愛され続けるゲーム音楽
何回かに渡って、作品中心に紹介してきたゲーム音楽ですが、ミュージシャンによって本格的なカバーも多くされてきました。
完コピするパターン
ファミリーコンピュータの海外名称、Nintendo Entertainment Systemから頭文字を取ったNES BAND。
彼らはファミリーコンピュータの音源モジュールを鍵盤で鳴らすという再現度の高さ。
NES BAND
ゲームプレイ経験のある人にとってはステージの情景が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
アレンジカバーするパターン
一方で、生演奏には生演奏の良さがあり、特に昔のゲーム音楽を現代の音楽ジャンルで復活させるミュージシャンもいます。
スーパーファミコン時代のゲーム音楽を中心に、ジャズ風にアレンジするのがJazztik。
Jazztik
スーパードンキーコングのテーマなんかは猿の泣き声まで真似しつつも、間奏ではジャズ特有の即興演奏でライブパフォーマンスとしてもレベルが高いですね。
本家によるセルフカバー
完コピにもアレンジカバーにもそれぞれの良さがありますね。
逆に、こういったゲーム音楽の名曲も作曲者がいる訳ですが、音楽制作チームが楽器を手にとって演奏したらどうなるんでしょうか。
それを実現したのが、スクウェア・エニックスの音楽制作チームによって結成されたBlack Mages、日本語で言うと黒魔道士ですね。
ファイナルファンタジーは特にバトル曲の疾走感が抜群で、バンドアレンジにもピッタリ。
制作チームの安定かつ無表情な演奏は、ある意味職人技を感じさせます。
音楽理論には言及しませんが、こうやってミュージシャンにも愛される音楽っていう点にも、ゲーム音楽の奥深さを感じますね。
ゲームプレイ中はあまり気づかないかも知れませんが、是非日常のBGMとしてゲーム・サントラなどを再発掘してみてください。
【ゲーム音楽】ビット音楽の発展⑤:ゲームの枠を越えて
前回は、ゲーム音楽の進化についてレコーディング楽曲さながらの編曲について書きました。
ゲームのクオリティが上がる中で、ゲームの枠にとどまらない作品も出てきます。
コンソールゲームから実写映画へ
3Dグラフィックの登場以降、映画作品並みのストーリーと演出が実現可能になりました。
実例は数多くありますが、アクションシーンとの親和性で人気を誇ったのがカプコン社によるバイオハザードシリーズ。
生物兵器の研究をしている企業が、ウイルスを漏洩してしまいゾンビが大量発生するという分かりやすいSFホラー作品。
生物兵器の演出もアクションシーンの完成度は映画ならではですね。
バイオハザード(ゲーム版)
バイオハザード(映画版)
ゲーム作品と映画作品では若干ストーリーの違いや、映画独自の主人公アリスの登場などもあり、シリーズ作品のファンとしてはどちらも違った楽しみ方があります。
PCゲームからアニメ作品へ
ゲームからアニメ化された作品も少なくありません。
これは特に、サウンドノベルと言って静止画のイラストと字幕によって物語が進むゲームジャンルからの移行が多いです。
特にアニメ作品の完成度でも有名なのがシュタインズ・ゲート(Steins Gate)。
ほのぼの日常系の始まりから、タイムトラベルのパラドックスを描いたSFサスペンス作品です。
サウンドノベルは、ゲームでありながら歌付きの主題歌がつくことが多く、今作品もゲームとアニメと一環していとうかなこ氏による歌が使われています。
シュタインズ・ゲート(ゲーム版)
シュタインズ・ゲート(アニメ版)
つい個人的な趣味のSF作品の紹介に偏ってしまいましたが、他にも名作はたくさんあるので、是非おすすめなどをコメント欄で教えてください。
【ゲーム音楽】ビット音楽の発展④:ゲーム音楽の最終形態
前回は、ゲーム界にポリゴングラフィックが登場した話をしました。
テクノロジーの進化によって、数々のソフトウェア制作会社が更に活躍を見せます。
コンソールの時代からソフトメーカーの時代へ
既にスーパーファミコンの時代からも、ソフトウェア制作会社による作品が人気を得ます。
スーパードンキーコングのレア社、ファイナルファンタジーシリーズのスクウェア社、ドラゴンクエストのエニックス社などが代表的ですね。
(後に合併したのがスクウェア・エニックス社になります)
特にファイナルファンタジーシリーズは7作目以降からプレイステーションで発売され、ポリゴングラフィックを活かした演出は大ヒット。
以前から作曲に携わっていた植松伸夫氏によるBGMも、オーケストラを活かした壮大な編曲に変わっていきます。
特にプレイステーション初作でもあるFF7のヒットを受けて、FF8の制作には映画なみの予算がついての大規模プロジェクトに。
そしてシリーズ初の歌付きエンディングテーマも制作されます。
Faye Wong: Eyes On Me
この曲は、ファイナルファンタジーシリーズのBGM作曲で有名な植松伸夫氏が手掛け、なんと当時ゲーム音楽として初の日本ゴールドディスク大賞を受賞しました。
このあとも、ゲーム機の性能が上がるにつれて、より優れたグラフィックと音質を活かした、ゲームというより映画のような作品が増えていきます。
次回はゲーム作品が原作で、アニメや映画化されていった作品について紹介します。