【ギター】6弦楽器という伝統④:ジャズから生まれたエレキギター
過去2回は、クラシックギターに始まりアコスティックギターとの違いについて実際の演奏者の動画を交えて紹介してきました。
一方で、現代のポップスやロックで最も馴染み深いであろうエレキギターはどう違うのでしょうか?
名前の通り電気を使うか使わないか?
音楽の進化は技術の進化と二人三脚
エレキギターが初めて使われ始めたのは1930年代。
当時、ジャズ音楽シーンにおいてギターはリズム隊という位置づけだったところから、いわゆるビッグバンドジャズというジャンルの台頭と合わせてジャズバンドとは人数編成が大きくなっていきました。
複数のトランペット、トロンボーン、サクソフォンの生音に対して、ギター一本では音量で埋もれてしまい、リズムならまだしも単音で奏でるソロなどは生鳴りだけでは音が小さすぎた訳です。
そんな時代に音を増幅する手段として、電磁石を使って弦振動を電気信号に変換してスピーカーから鳴らすという技術が開発されました。
エレキギターのパイオニア達
エレキギターを使い始めたギタリスト達の中には、後にギブソン社の代表的なモデルであるレス・ポールに名前を継承したレス・ポール(Les Paul)、ブルースギターの巨匠T.ボーン・ウォーカー(T-Bone Walker)、数々のジャズギタリスト影響を与えたチャーリー・クリスチャン(Charlie Christian)などがいます。
チャーリー・クリスチャンなどはまさにビッグバンドジャズの代表格、ベニー・グッドマン楽団でエレキギターを弾いて有名になりました。
Charlie Christian: Stompin' at the Savoy
そんなジャズシーンから生まれたエレキギター、次回はそのエレキギターが遂げてきた進化について触れていきたいと思います。