【ギター】6弦楽器という伝統⑥:ギターシェイプも表現力
前回は、エレキギターがホロウボディからソリッドボディに変化した過程について書きました。
発売当初はフェンダー社によるギターが一躍人気を得ましたが、やはりイノベーションの浸透にはミュージシャンの活躍が一役買ってます。
ジミヘンとストラトキャスター
今では最も造られているエレキギターのシェイプになりつつあるのが、ストラトキャスタータイプ。
当時、フェンダー社にとってはテレキャスターに改良を重ねたモデルとして発売されましたが、発表当時はすぐに人気は出ませんでした。
後にジミー・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)がストラトキャスターを使ったことで、一気に人気を勝ち得ました。
The Jimi Hendrix Experience: Voodoo Child
この頃から、足元のペダルを使って音を加工させる、エフェクターが使われ始めました。
特にワウペダルとファズ(歪み系)はジミヘンサウンドには欠かせませんね。
ハード・ロックと変形ギター
ストラトキャスターの大ヒットの最中、競合するギブソン社もよりモダンなギターモデルの開発に向けて研究を重ねていました。
その傑作の1つがフライングVと呼ばれるモデルです。
イギリスのハード・ロックバンドUFOのギタリストでもある、ドイツ出身マイケル・シェンカーが使っていたことでも有名です。
後にも、ハード・ロックやヘヴィ・メタルギタリストから愛されるギターシェイプの1つとなりました。
UFO: Doctor, Doctor
こうして1980年代くらいまでで、フェンダー社とギブソン社を中心にエレキギターのボディシェイプもある程度落ち着いて来ました。
後に創業された様々なギターブランドもこれら伝統的なボディシェイプを継承しているのがほとんどです。
次回は、本体の形状意外で進化を遂げたエレキギターの音作りについて紹介したいと思います。